常夏のハワイも12月にはいると朝晩の気温がぐっと下がり、朝6時起床時には思わず「寒っ。。。」とつぶやきこの時期にしか着ない長袖に腕を通します。
スクールバスが来るのは6時50分、バスを待つ子供たちも寒さで固まり背中を丸めています。
しかし遠い過去の記憶で日本の冬の寒さを十分に知っている私にとっては、こんなのは寒いとはいいません。
半袖短パンが当然だと思っているところに、長袖のフリースやパーカーなど羽織るものが必要になった時点でハワイの感覚では十分に「寒い」という、年中夏気候に甘やかされ毛穴の開ききった人たちというわけです。

それでも数時間後にはぽかぽか太陽で半袖短パン海水浴もOKなので、やっぱり常夏ではあります。

 

今年もまたバスケットボールシーズンが始まります。

こちらはスポーツが季節ごとに変わるので小学校から高校まで、ひとりで違うスポーツができます。
例えば高校の場合、
秋:バレーボール女子、フットボール、マラソン、
冬:バスケットボール、サッカー、バドリング、レスリング  
春:バレーボール男子、野球、テニス、柔道、陸上 
といった具合で、本人がやりたければ季節の違うスポーツはいくらでもできるのです。 私は日本の中学高校では部活で1年中来る日も来る日も一つの同じスポーツだけをやっていたので、この季節ごとにスポーツが変わるシステムは短いシーズン中でたくさん試合があり、中だるみもなく、違うスポーツを経験でき、違うスポーツの違うチームで友達もたくさんできて、、、といいことばかりだと思います。 要は学校の部活は部活なのですが、1年中ではなく季節で終わるので、なんのしがらみもおとがめもなく、シーズンが終わったら次のシーズンスポーツの部活に参加します。

ただし、部活といっても誰でもが入部できるわけではなく、シーズン初めに「トライアウト Tryout」と言われるいわゆる入部試験があり、正式にチーム登録できる人数枠分上手な人だけ選抜されます。さらにこちらでは、学校社会でも一般社会でも「年功序列」という文化は存在せず、「実力主義」なので、高校1年生でも高校4年生でも年齢は関係ありません。
実力があれば1年生でもレギュラー入り、4年生がベンチにいる といった図も違和感なくごく一般的です。 
先輩後輩といった上下関係も、入部してから1年間はずっと球拾いなんていう時間もまったく存在しません。

日本語の「先輩」「後輩」という語源もおそらく年功序列文化から生まれたのかと思いますが、英語には「先輩」「後輩」にあたる単語は存在しません。 年齢はまったく意識していない、その人の実力やその人なりを判断する材料にはならない のは明らかで、子供たち同士も年齢に関わりなく、普通に友達になり普通に友達語で話しています。

私の中学時代(中学では最も厳しかったバレー部)は、1年生から2年生途中まで毎日「球拾い」をするために部活へ行き、先輩は恐れ多くていつもビビっており、先輩と友達になるなんてありえませんでした。こちらの中高校生はなんて自由闊達で自然で人間らしいライフなんだろうとうらやましく思います。


昨年のシーズンは息子のカイのチームで、涙4つ、ありました。

(涙1つめ)勝てた試合なのに、最後の最後に「勝利」がするりと手からすりぬけていって惜敗したとき。 勝利の女神というのは必ず居て、手中にあった「勝利」がまぼろしとなって消えてしまうことがあります。 欲しいものを手にできなかった悔し涙。

(涙2つめ)最後のホームゲーム(自身の高校が会場となって行われる最後の試合)は、最終学年である高校4年生を祝福する儀式が行われます。まるでお誕生日会のようにチームメートによってたかって頭まで埋まりそうな程のレイ(花輪)で祝福された2人のシニアボーイズ(高校4年生)は大泣きモード。 チームメートへの感謝の涙でした。

(涙3つめ)シーズンでリーグ1位だった高校相手に最後の最後に勝ったとき。 「コーチと僕たち笑いすぎて涙がでちゃったよ」と言ってました。 勝利のうれし涙。

(涙4つめ)シーズン最後のトーナメント。要は勝ち抜き戦でチャンピオンを決める大会で負けたとき。勝ち抜き戦は英語で " Win or Go Home."と言い、(勝つか、負けたら家に帰れ)というとてもとても直接的な表現です。 負けたあと、ミーティングから戻って来た男の子たちは泣いていました。息子のカイは " I don't wanna go home ...."(家に帰りたくない=負けたくなかったんだ)と言って泣いていました。 悔し涙。

 

たくさんのことを感じて、悔しい涙や挫折の涙がたくさんあればあるほど、いろいろな感情を感じれば感じる程、心暖かく強い人間になれるよ。
男の子が泣いていると私まで泣きたくなっちゃうんだけど、「感じる」ことは人生経験では最高の教科書。

1秒先に何が起こるかわからない、ヒーローになるのか負け犬になるのかもわからない、勝利の保証もなにもない、そんな最後まで勝敗のわからない試合に挑み、汗を流すマウイボーイズたち。

一寸先がどうなるか何が起こるのかわからないからスポーツはやる方も観る方も楽しい、良い事も嫌な事も仲間と一緒だから強くなれる。 人生も同じだね~。

 

シーズンオープンにあたり、コーチが選手に配ってくれた言葉の一部です。

If you're not making mistakes, then you're not doing anything. I'm positive that a doer makes mistakes.
失敗をしない人は何もやっていないから失敗しないのだ。 たくさん行い、たくさん失敗しろ。
「失敗を恐れず積極的に動く」 


Life is ten percent what happens to you and ninety percent how you respond to it.
貴方の人生は、貴方の身に起こることが10%、起こったことに対して貴方がどう反応するかが90%を占めている。
「幸せな人生は与えられるものではなく、自分が創るもの」 


surfhookipa
次にやってくる波は来るまでわからない、来たらどう反応するか。。。

 

sunnyday
晴れたのんびりカナハ。
私→海
娘→ビーチで宿題
息子→ビーチで昼寝