コスコ( Costco ) に買い物に行きました。
アメリカサイズの大型スーパーマーケットよりもさらに大きな店舗内、会員制卸し売り価格の巨大倉庫なので、例えばトイレットペーパー36ロール入り、ティッシュペーパー8ケース入り、パンは2斤まとめ買い、水ボトル36本入りケース、缶詰24個入りケースといった具合に、一度にボリューム買いをしなければいけない代わりに1つあたりの単価は最終的には非常に安いというシステムです。
巨大倉庫店舗内には有り余るほどの食糧が並んでいます。調理をしなくてもすぐに食べられるパンやスナックに野菜類果物類、すでに調理がされているチキンやピザ、解凍さえすれば食べられるもの、開ければすぐに食べられる缶詰類、水、赤ちゃんのオムツやミルク、暖かい毛布やクッションも。。。
閉店間際の遅い時間、買い物客も少なくゆっくりと立ち止まる余裕のある店内、あふれそうなほどの食糧に圧倒されそうになりながら、暖めるだけですぐに食べられるスープが並んだ棚の前で泣きたくなりました。
「おねがい、誰かこの店舗ごと今すぐ被災地へ持って行って。。。 この店舗ひとつなくなったって、今マウイは困らない。。。それより今物資が足りていない人々がどれだけ助かることか。。。」
今まで何とも思っていなかったコスコの中のものすごい量の物資に激しい違和感を感じ、いつもなら「安いから買っておこう」と手にしていたものも買うことをためらい、最低限今必要なものだけを「すみません、買わせていただきます」と半ば申し訳ないような気持ちさえも少し感じながら買ってきました。
自分だけ今普通の生活をしていていいのかな、、、今すぐ私ができることは何?、、、答えがでずにあせり悩みます。
友達のマリアがとても悪そうに小さな声で電話をしてきました。
「ヨウコの家族や友達は大丈夫??? 主人はこんな時に電話なんかして聞くなって何度も私に言うんだけど、心配で我慢できないし、日本人が大好きだし、私は女だから男とは感性が違うし、イタリア系とスペイン系の血がはいっているからだまっていることができないの。 今主人がいなくなったから、電話しちゃった。。。」
いつもは気軽に電話をしあう仲なのに、この電話を私にする為に、かなりの時間私の心中を想像したりいろいろと考え巡らしたであろうことはその声の様子から容易に想像でき、逆になんかかわいそうになってしまったと同時にこんなに私のことを日本のことを気にかけ心を寄せてくれる友達が傍にいることに、私は感謝し心はとても暖かくなりました。
8時間後にハワイに到達した津波警報により夜10時から午前2時過ぎまでの1時間おきのサイレンを聞きながら、テレビニュースとラジオをつけて徹夜した日の朝、ステファンが寝起き声で電話してきました。「昨日は疲れて早くに寝ちゃったんだけど、朝起きたら大変なことになってて。。。。ヨウコの家族大丈夫??? マサトは???」
その後、ウインドサーフショップで会っていつもより長いハグ(愛情をこめて抱きしめる挨拶)をしてくれたステファンの目は、日本にいるたくさんの友達(ショップで会ったお客さんたち)とその国に心を寄せ、泣いていました。
ニナとは言葉をしばらくかわさないままの長い長いハグ(愛情をこめて抱きしめる挨拶)、でもニナの感情は十分すぎるほど伝わってきて、これ以上ハグしてたら泣いちゃうなっていう位暖かく、行きつけのワイルクのレストランの店長とおかみさんは私の家族や友達は大丈夫かと安否を気遣ってくれ、命は大丈夫だけどたくさん不便をしていると言ったら、おかみさんは何も言わずに私の手をとってしばらく握っていてくれました。
沿岸部より山のほうへ避難していて徹夜だった写真家のニコルとは、その夜「眠いね、疲れたね」などと言い合いながらもショックと心の痛みを慰め合うかのようにE-mailでチャットし、仕事で毎日のように電話で話しているウエンディは「今、私の心と祈りはすべて日本の為に捧げているわ」と言います。
今はアメリカ本土に住んでいる親友キャシーは、カトリック系クリスチャンです。キャシーは言いました。
「毎日毎日、日本の為に祈っているわ。私がキリスト教徒であるとかないとかはもはや関係ないの、私は地球上のすべての宗教の神様とユニバーサル(宇宙)の神様に祈るのよ。」
なんてみんな暖かく優しいんだろう。。。
人間を支えてくれるのはいつも人間です。
何をしていいかわからなくなったら、
今日1日の枠の中で、自分ができることに集中しよう。
自分の為にではなく、人の為に自分ができること。
あまりに日常で忘れてしまいがちだけど(更には疲れた〜めんどくさ〜いとさえ思う事も時々あるけれど)、家族にご飯をつくるのも、子供を送り迎えするのも、人の為。
今日会った人に笑顔でいるのも、人に道を譲るのも、人の為。
目の前にいるお客さんの為に、一生懸命働くのも、人の為。
生きている限りは、自分は人に支えられ、そして人を助けるのが、生きているということなのかもしれないな。。。
だから今日、自分ができることをしよう。
昨日、マウイへの旅行者のご夫婦でサーフィンのレッスンをしている間、その赤ちゃんをベビーシッターしました。ベビーシッターのお仕事が終わり、私は WholeFoodsにランチを買いにいったら、American Red Crossの日本への募金箱がすべてのレジに並んでいました。 なんだかそのタイミングに日本へ渡る募金箱が目の前にあったことがすごくうれしく、「おっ、今この瞬間私にできることがあるぜよ〜」と思って、募金しました。 その日働く事ができた私、私に働く機会を与えてくれたご夫婦、そしてまだこの世に生まれて8ヶ月の赤ちゃん、アナタの存在があったから、私、日本の為に何かができたよ。
さて、あと今日私ができることは、昨日8日ぶりに水が来たと言っていた茨城の義父に「気持ちのいいお風呂にはいれたかどうか」E-mailして確認しよう。
あとは、娘のレイが Jamba Juiceの店内に書いてあったと言ってたんだけど、携帯電話で指定の番号にテキストメッセージを送ると自動的に電話会社の請求書から$10が引き落とされて日本へ募金されるそうなので、それもやっておこう。
あと、今日私ができること、、、、できることというか「本日の重大な任務」です、これは。。。
息子のカイの高校へ、モロカイ島の高校生がバレーボールの試合をしに遠征にやってきます。今夜のモロカイボーイズたちの宿舎はうちの高校の体育館(柔道場)、よって夜ご飯はうちの高校チームの親達で持ち寄り、だから早く帰ってモロカイボーイズの為に、メシ炊きです、メシ炊き!
(注釈:島間で遠征試合するときは、高校の体育館に宿泊が定番、宿泊費無料夕食込み!)
ブログアーカイブ: http://mauiwind.livedoor.biz/archives/1047077.html
GIVING - 遠征試合、そのときの歓迎ともてなし)
マウイの夜明け
(ハレアカラとアップカントリーへの道。
カフルイ空港より撮影)
(拡大写真はクリック)
マウイはしょっちゅう虹がでるよ〜
(拡大写真はクリック)
マウイのサンセット、山と海へ沈む夕日
(アップカントリーのクラより撮影)
オマケ:
カナハビーチへ行く道、津波で上陸してしまった海ガメが消防隊にレスキューされたところ。http://www.facebook.com/album.php?fbid=158172294239141&id=150618851661152&aid=34929
Aloha for Japan
ハワイでは地震津波災害による日本復興をサポートする為の基金集め活動キャンペーンが発足しています。
American Red Cross アメリカ赤十字ハワイ支部 と Japan-America Society of Hawaii を通して、アロハが日本へ届きます。 http://www.alohaforjapan.com/press-01.html
被災地の近くに住んでいる友達や、そっち方面出身の人に、
直接被害が無かったかを聞くのって怖いんだよね。
でも、気になって気になって仕方なかったりもして。
遠く海外でも深く深く心配してくれている人が沢山いることが嬉しいです。
幸い、私の身近な人で行方不明者や避難生活を強いられている人はいません。
電気・水・ガスといったライフラインとガソリンの大切さを日本国中の人が切実に感じているわ。
平和で安全で豊かな国であることを確認するには、あまりに犠牲が大きかった。
自然は与える物も大きければ、奪う物も容赦ない。
私も庭に立って穏やかな日差しの中で、
春の草花がぐんぐんのびて育ってくる
なんともない平穏な時がいとおしく思えると同時に
いつなん時失われるかもしれないんだと感じます(思うというより感じるんです)。
被災者や現場で働く人達に遠慮するかのように楽しいことを我慢する必要はないでしょう。
いつも今を大事に、やれることをやるのが一人一人の使命なんでしょう。
そうして強く生きられる人にならなければ他の人を支援することもできないでしょう。