メイドオンマウイ元気のスパイス

元気のスパイスを、ハワイマウイ島からお届けします。 アロハエッセンスとマウイの風を感じてもらえるとうれしいです。

October 2007

Nature - 自然と一緒に生きる(動物編)

日本からマウイに引っ越してきた初日のこと、賃貸契約をしておいたコテージにはすでに先住民がおり、私たちはいきなりムカデの洗礼を受けました。洗礼といっても、実は私自身は目撃してさえいないのですが、マウイに来て覚えた初めての記念すべき英単語はCentipede (センタピー)= ムカデでした。

奥のベッドルームへ窓を開けに行った私の主人が顔面蒼白になってリビングルームに戻ってきました。”窓のサッシにムカデがいる。。。。” 私は生まれてこのかたムカデを見たことはありませんでしたが、刺されると有害だということをなんとなく知っていたので、”追い払った???” と聞くと、”気持ち悪くてもう見たくない”となんとも情けない主人の返答。 ”そんなこと言ったってどうするのヨ!”と詰め寄ったものの、主人はその件については完全に全面降伏状態となっており、かく言う私はもっとずるく、見に行こうとさえしませんでした。引っ越してきたばかりで殺虫剤も、追い払う道具もないし、見に行ったところで何もできないしという言い訳のもと、有害か無害かを確かめる為にも、とりあえず家主にさっそく連絡。ムカデなんていう単語など知るわけなく(そんな単語今まで必要なかったし)、”It has thousands of legs.(足がたくさんある虫です)"とかなんとか言って説明すると、"Oh, that is centipede ! Do not touch it."と言うわけで、忘れもしない最初に覚えた英単語となったわけです。

このコテージは、ジャングルのような緑に囲まれた小さな家、私はそれまでこんなに木と土の多いところには住んだことがありませんでした。しかもこの家、しばらく人が住んでおらず防虫駆除もしていなかったようで、その後も各種先住民からの洗礼は続き、蟻が家の中を行進しているのなんてかわいいもので、大きくてつやのいいゴキブリが空中を飛んでいたり、身体の部分が3センチ位ある巨大なクモまで撃退しなければならず、夢にまで見たマウイライフは、実は野生の王国ライフでした。

その後何度か引っ越しをしましたが、当たり前のことながらどこへ行っても緑の多い農業地区と自然の先住民は強力なパートナーシップを結んでおり、それまで日本では2回位しかゴキブリに遭遇したことのなかった私にも免疫ができ、今ではゴキブリなんてなんのその、ムカデの瞬時撃退法を習得したのはマウイにきて大きな収穫(?)のひとつです。

さて前置きが長くなりましたが(実はここからが本題)、今住んでいるところはニワトリ王国です。野生のニワトリが自由奔放にあちこちと人の家の庭を横断し、好き勝手に繁殖しています。 この家を見にきた時、家のすぐ傍で雄鶏が甲高い声で泣き(日本語だとコケコッコー。英語だとCock a Doodle Doo。どちらが本物に近いでしょう??)”ちょっと、これ早朝に耳元で泣かれたらどうなるの???”とは思いましたが、マウイではワガママを言っているといつまでたっても住む家など見つかりませんので、住むことにしたわけです。 慣れというのはおそろしいというかすばらしいもので、今では明け方に耳元で泣かれても飛び起きなくなったし、うるさいとさえ感じなくなりました。たまにちょっと静かに!と思う時は、昼間電話をしている時。仕事の電話がほとんどなので、電話の相手(特にホノルルのオフィス街にいる相手)から、"Is that chicken ???"と言われた時は、”私はいますごい田舎にいるの。あなたのいるワイキキにニワトリは歩いてないよね〜”と言ってお互い笑います。

野生ニワトリの繁殖力はものすごく、10個位の卵を10日間位、雌鳥は飲まず食わずでじっと座ってあたため、一度にヒヨコが生まれます。私の家の下(高床式の家の下です)の、バケツの影で来る日も来る日もじっと卵をあたためているニワトリを発見したときは、何日位で卵がかえるのかという私の疑問の答えを得るべく、毎日そこに居ることをそっと確認していましたが、来る日も来る日もあまりにもじっと動かないので、水や食べ物(?)の差し入れをしたほうがよいのではないかと真剣に考えたものでした。

そうして生まれたヒヨコはママ鳥を先頭に隊列を組み、あちこち自由奔放に近所の家を行き来しています。今まで目撃した子だくさん最高記録は13匹、その時は何度も数えてしまいました。 ヒヨコは日に日に目に見えるように大きくなっていくのですが、特に生まれてまもない最初の頃は数も減っていくのです。ほとんどは近所の猫やネズミや鳥のエサになっているようで、可愛そうなことに明らかに攻撃されたと思われる状態で死んでいるヒヨコを見るのもめずらしくはありません。なので、ママ鳥にくっついて歩くヒヨコの数を数えては昨日と同じ数だと、あ〜よかったね、元気で!という気持ちになります。

さて、このニワトリ王国にある私の家では、かつてあんなに撃退に追われたムカデをこの2年半一度も見ていません。家の中にムカデが侵入していないとしても、普通は庭の落ち葉の下や雑草を掘り起こすとほとんど必ずいるはずなのに、居ないのです。どうやらこのニワトリ王国では、自然のバランスでムカデは生息できないのでは? というのが不確かながらの私の考察。 そうだとしたら、ムカデ戦争から開放されたこんなに平和な生活を送れるのはすべてニワトリのおかげと思うと、なんだかありがたいかも。

1年に1度のマウイのお祭り、マウイカウンティフェアのイベントステージで、マウイの女子高校生が学校対抗で、どの学校代表が一番ニワトリのマネが上手いかという、しょうもないけどすごく笑えるイベントをしていました。
その翌日、家の真ん前の道路のど真ん中でニワトリ約8羽が立ち止まっており、私の車が接近していってもまったく動かず、手前50センチのところでブレーキをかけたら、やっと気づいてびっくりして逃げて行きました。
”あんなに集まっちゃって、何話してたんだろーねー?”と息子に問いかけると、”They are complaining about yesterday, Do not copy us! (俺たちの物マネ勝手にするなっ!って言ってたんだよ、きっと。)" という答えが返ってきました。

野生ながらも毎日見ていると、一緒に生きている家族のようにさえ思えてきてしまいます。 どうせ私たちも人間という種類の動物だし、ニワトリ王国に住むのも快適快適。 
(補足:旅行でこられる方々が滞在されるような宿泊施設は、歓迎できない虫だらけの虫王国ではありませんので、ご安心ください。)

 

 

by Yoko, October 2007

chicken家の道路の前を横切る野生にわとり親子 






egg家の下に産みおとされた卵は殻が固くツルツルです。 

Ocean - 海で遊ぶのは最高の癒し特効薬

あ〜〜楽しい!!! 気持ちいい!!! 海からあがって、大きな声で独り言を言ってしまいました。

忙しい夏のあいだはご無沙汰だったウインドサーフィンをしに久しぶりに海にきました。 パステルがかったようなライトエメラルドブルー(マウイの海の色は既存の言葉で表現できず、感覚で言葉をつくりました)の海にホワイトキャップ(白波)があちこちに立ち、波の音、潮の香り、頬に真横から吹きつける風、すでに海上を滑走しているウインドサーファーをみて自分も早くあそこに行きたいと気持ちがはやり心臓がドキドキし身震いしてくる。 いつもそこにある海と風は、私のすべての感覚にすごいパワーでその存在を示し、迎え入れてくれます。
”あ〜、海はやっぱりい〜ね〜”と、今度は半分は独り言、半分は横にいる友達に向かって声にだして言ってしまいます。 友達は”初めてここに来たわけでもあるまいし、もう何年この海に来ているの?”とでもいいたげに、”ようこちゃん、幸せだね〜”と言って笑っています。 いつもいつも同じ場所の同じ海なのに、毎回毎回初めてこの海を見たときのことを思い出します。 こんなパステルがかったようなライトエメラルドブルーの海でウインドサーフィンやっちゃっていいの? と思ったことです。 こんなウソみたいな海の色は、沖縄、グアムとそしてハワイでしか見たことがありませんでした。

 

もうこれだけでも十分満足で癒される〜といったところだけど、海につかるとまたそこには別の世界が待っています。 風を受けて岸から離れ、沖に向かうにしたがって、人の気配は遠ざかり、自分と海と風だけの世界にはいっていきます。不思議と陸での生活のわずらわしさや懸念事項、心配事などという面倒なことは、この時ばかりはどこかへ吹っ飛び、今のこの瞬間がよければ後はどうでもイイヤ的な子供のようななんとも楽な気持ちに戻り、やがて自分の瞑想の世界にはいっていくような、自分と自然だけの世界に陶酔してきます。 私はよく海の上でもつい独り言を言ったり、そして歌いながらウインドサーフィンしていることもあります。でもこれは独り言ではなくて、自然と会話しているつもりです。 沖でターンができずに、そのまま海に沈すると、それもまたそれで気持ちよく、海に全身抱かれている感覚になり、”あ〜ここは母なる海なんだな〜、海に抱かれるって気持ちいいんだな〜”ということに気づきます。 ちなみに私はマウイにいるとはいえ、プロのウインドサーファーでもないし、コンテストにでるような腕もなく、(言い訳をさせてもらえると子育てやその他事情により途中何度も長いブランクがありましたので)、いつまでたっても腰ひけ状態のしがないウインドサーファーですが、 それでも海にでるとこんなに素敵な自然との一体感を味わうことができ、そしてなんといっても最高の癒し特効薬です。ストレス解消&健康の為のリフレッシュに、ヨガをやったりエアロビクスや水泳をしたりもしますが、この海上自然一体感による特効薬ほど効くものはほかにはありません。

 

高校生のときつきあっていた彼氏はサーファーで、ある日千葉の九十九里の海までついていったことがあります。海をみるやいなや、サーフボードとともに海にくりだし、私が浜にいることなんて忘れてしまっているかのように2度と岸に戻ってきません。最初は海って気持ちい〜な〜と思っていた私も、浜でやることもなくだんだん退屈になってきます。せっかく一緒に海に来たのにおいてけぼりをくったような寂しい気持ちにさえなってきた頃に、やっと海からあがってきた彼はもう完全に海と恋人同士になったかのように頭も気持ちも海に支配された興奮状態にあり(要は、最高の波をつかまえて大満足し、舞い上がっちゃっている状態)、もはや私とは別の世界にいっちゃってます。 浜にずっといた私は頭で余計なことばかり考えている大人、海に抱かれた彼は完全に今楽しければそれでいいやの子供状態になっており、なんだか海に彼の感心をすべて持っていかれたようで、ばかみたいに海に対してヤキモチをやいているような気分になりました。どうしたら私もその同じ世界にいってその興奮を共有できるのかと考えていました。

 

ウインドサーフィンをはじめた頃、来る日も来る日も、アップホールライン(セイルをたぐりよせる為のヒモ)をたぐり寄せては、足もとのバランスをくずしセイルがうまく立たずに失敗、また最初からやり直し、やっとセイルがまっすぐにたって足もとのバランスをくずさぬよう用心深くブームをつかみ、セイル手をひきこんで風を受け1メートルはしって沈、この繰り返し。でもなぜか、つぎは1メートル10センチ進めたらいいな〜、その次は1メートル20センチと、次はもう少し行けそうだというような、やめられない魔力に引き込まれ、またやりたくなってしまい、海の上で地道な努力を重ねながらも、海にはいるのが楽しくなっていました。
海で遊んでいるときはかっこいいパンプスもはいていないしルイビトンのバッグも持っていない、顔は当然化粧っけのないすっぴんに、髪は海水でべたーとぺったんこ、お肌は完全に紫外線でやられちゃってるし、そればかりか握るのに邪魔だという理由から結婚式翌日から結婚指輪は永久にはずしたままという、いわば何ももっていない素のままの状態。でも、気分だけは最高。そう、母なる海で、なんの心配もせずに時間も忘れて夢中で遊ぶ子供にもどっちゃってるのだと思います。子供に戻れる時間があると、いとも簡単に心地よく癒されていきます。

wsfkana私の息子のカイは陸のスポーツが大好きで、マウイにいながら海もそんなにはいりたがらないのですが、 最近思い出したようにウインドサーフィンをしてみました。
海からあがってきたカイに、”どうだった?”と聞くと、" It feels so good, so relaxing.(最高に気持ちよくてリラックスできたよ)"と言っていました。 子供でもそう思うのネ、じゃあ海の癒し効果は本物だ、と思いました。

 

 

by Yoko, October 2007

*プロフィール*
内藤葉子 Yoko Naito
マウイ島にて現地旅行会社と
ウインドサーフショップをしています。
ぜひ遊びにきてください。


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