マウイ島ワイルクの介護センターでフラを2曲おどりました。
娘ではなく、私(本人)が!です。
ちょうどフラを習い始めて1年、初めての人前でのパフォーマンスにかなりのプレッシャーとビビり!がはいってましたが、、、、やってしまえばカラオケ初体験の時と一緒で、もっと踊らせて。。。みたいな!?

フラのパフォーマンスは踊るだけではなくその他準備もおおごとです。(娘のフラの裏方は足掛け8年さんざんやってるので知ってはいたけれど。 ブログアーカイブhttp://mauiwind.livedoor.biz/archives/1520008.html )
パフォーマンス前日夕方にプルメリアの木を探してその花を拾いに行き、そして翌朝も追加でまたフレッシュな花を拾いに行き、90個もの花を糸でつなげて腰までの長〜いレイ(首からかける花輪)をつくり、1年に1回位しか着ないハワイアンサンドレスを着て、1年に2回位しかしないお化粧をして、1時間半前にみんなで集まって練習をしてから、介護センターへ移動。 その日は朝からこのパフォーマンスのことで頭がいっぱいで、仕事道具の携帯電話も思いっきり家に忘れて(ワーカホリック=仕事中毒の私は、携帯を忘れるなどという失態は普通ありえない。結果何もなかったからよかったものの。。。)とびだしていきました。 

 
子供たちにはいつもあれこれと言ってプレッシャーかけるくせに、いざ自分がやるとなると頭の中は緊張とダンスの復習と笑顔を忘れるなとかやるべきことリストでパンパンです。
子育てを初めて以来こんな自分のことだけで頭がいっぱいになったことなんてなく、長い間忘れていた緊張感でした。

 
フラはたぶん10年以上やりたいと思っていましたが、子供をかかえる働くママは自分の習い事する余裕はどこにもありませんでした。
またこちらでは子供の頃からフラをやっている人が多く、大人のまったく初めての初心者クラスというのもなかなか見つけられなかったというのもあります。

 
1年前の初めてのクラスの時に、クム(フラの先生)が目の前でほんの10秒位踊ってお手本を見せてくれた時は、頭を殴られたような衝撃で息がとまりそうになりました。
それまで普通に話をしていたクムがワンフレーズだけ振りをしたその一瞬の間、ものすごいオーラというか、何か目に見えないすごいものがあふれでてきていたからです。
クムの顔だけではなく身体全体のすみずみまでがうれしくて喜んで笑っていて、ものすごく暖かい温度が空気を伝わってきたようでした。

 
このようなわけで念願かなって始めたフラでしたが、、、でしたが、しかし、、、思うように上手く踊れない、踊りながら笑顔をつくることができない、100回練習してもすぐまた忘れる(記憶喪失気味)などなど、だんだんと困難と悩みのほうが多くなっていきました。。。
エアロビクスをしているときはヒップホップやラテン音楽のリズムにのってうれし楽しくて元気印100%の笑顔になれるのに、ウインドサーフィンで海にでてるときはうれしくて快感で海上でひとりで笑っているのに、どうして笑顔で踊らなければいけないフラで笑うことができないのか?
自然に笑えないということは楽しくないから? これはもしかしてストレスになっているのか?  現役ママにとってはフラに行く時間をつくる為の努力が存在することも手伝い、気持ちはとりあえず今は辞めようかというところまで真剣にきていました。

 
そんなときに、「今度、介護施設へ踊りに行く事になりました」という話を聞いたときには、こんなに迷い子のようになって笑って踊ることもできないのに、人前で踊るなんて無理無理! もうこれは絶対に「辞め」るしかない!!!とほぼ決意。
しかしながら、同じクラスの仲間のリーダーの人が「踊りたくて踊りたくてしょうがない I can't wait dancing.」っていつもよく言っていることが頭から離れず、どうして私は踊りたくて踊りたくてしょうがないって思えないのかなっとずっと考えてたら、それは遠く長い道のりでまだ私は最初の10歩位しか歩いていないからかなと思い始めました。

 
フラは Physical(身体的)、Emotional(感情的)、Spiritual(精神的)な体験であると先生は言います。
ハワイアンは、「人間と自然と神様との調和」を重要視しています。 この調和がくずれると、人間は病気になるそうです。
神様のことは深くは私にはわかりませんが、少なくとも今までマウイで生活してきて「マウイの自然」には何度も何度も救われたものだなあと思いました。
海にはいれば、風にあたれば、波を感じれば、気持ちいい。。。。
緑の谷を超えると目の前にウワーっと広がるノースショアの海
海辺で感じる潮の匂いにどこかから香ってくる花の匂い
どこに居てもいつもそこに悠々とかまえているハレアカラ
濃い緑が霧のベールに包まれたイアオ渓谷の山々
ブルースカイを背景色にくっきりと深い緑の山肌を浮かび上がらせている西マウイの山々
どうしてそんなに強いピンクオレンジ色なの?と問いただしたくなるような夕日
夜の心地よく少し冷たい澄んだ空気と宝石箱をひっくり返したような満天の星空

ライフは良い日悪い日関わらず、昨日今日明日と時をきざんでいくけれど、マウイの美しい自然はいつもそこに居てくれて、元気をくれる、笑顔をくれる、希望をくれる(まっ、明日はどうにかなるサ的な、スローなハワイ風楽天的希望)。
こういういつも変わらず傍にいてくれる友達(自然)たちに「見て!見て!」っていう気持ちで踊ればいいのかなあ。。。

 

 
パフォーマンスの直前に全員で輪になって手をつなぎ、お祈りをしました。
「今日、私たちがここでフラを踊らせていただけることに感謝します。」
緊張していたこともあり、集中する為に、つないだ両方の手を一瞬ぎゅっと握ったら、両方から同時に握り返してきました。
一緒に踊った人との連帯感を感じ、踊りを見てくれた人との連帯感を感じ、よかったなっと思えました。 
それだけで踊る理由は十分、幸せも十分とも思えました。
練習のときにはなかなか笑う事のできなかった顔も、一緒に時間を過ごしてくれる人の前では笑うことができました。
"見てくれてありがとう。Thank you for watching us."と別れ際に数人そこに居たおばあちゃんたちにあいさつをして手をだしたら、
うれしそうに握り返してくれました。
人の手っていうのはあたたかくエネルギーにあふれているんだな〜。

 
たったの2曲踊っただけなのに、練習の時と同じように、お尻の筋肉に足腰身体中どっと疲れ果てました。
これはまた不得意なことやってるから身体中緊張していて疲れるんだと思い、夕方ジョギングしたらリラックスして、いつもの私に戻りました。 
私は昔から根っから体育会系なのです。 フラは文科系活動であり、私が今までやってきたことや好きだったこととはまったく別の世界、だからサッカー部の男の子が茶道部にはいっちゃったみたいな感じ?の迷い子状態ヒヨっこ状態。
 
でももうちょっとだけこの旅を続けて見ようかな、流されてみようかなあ。。。。 
どうするか迷ったときは深く考えずゆらゆらと流されることにしています。 人生に無駄なことなどひとつもないし、意味があって今ここにいるのかもしれないし(意味はないかもしれないし)ね。
次にどこへ行くか何に遭遇するかわからないところが旅の楽しいところだから。
 
 

plumeria
季節の変わり目の雨の中ビーサン泥まみれになりながら拾ったプルメリアの花、これぜ〜んぶ生花です。 しかもこんなにたくさん!




 plumeriamat
(今回はこのプルメリア達90個ほども使って腿まで届きそうなほどの長〜いフラワーレイをつくりました)




whitecap 
秋のマウイ、ノースショアはホキーパ
ホワイトキャップ(白波)がたくさん、
風も波も。。。笑顔